結婚や出産、子どもの就学など、人生の節目には大きな出費がつきものです。
では、それらにかかる費用を助成するための制度があることをご存知でしょうか?
お金がかかるからと理想のライフプランをあきらめる前に、知っておきたい公的な制度。
その中でも、自治体が支給する出産祝い金は、場合によっては数万円、多ければ数百万円のお金を受け取れることもある制度です。
ただし、子どもが生まれたら自動的にもらえるものではなく、基本的には申請をしなければもらえないものなので、事前に調べておき、上手に活用しましょう。
自治体の出産祝い祝い金とは
子どもが生まれたときに、お祝い金として自治体からもらえるお金のことです。
自治体によって実施しているところとしていないところがあり、金額や名称もさまざまです。
また、出産祝いとしてお金ではなくベビーグッズやおもちゃ、アルバムやフォトフレームなどをくれる自治体もあります。
ちなみに、健康保険の被保険者または被扶養者がもらえる出産育児一時金とは異なるので、混同しないようにしましょう。
なぜ出産祝い金をくれる自治体が増えているのか
少子化対策の一環として、支給する自治体が増えてきている出産祝い金。
厚生労働省の調査によると、日本の出生数は年々減少しています。
合計特殊出生率は少しずつ増加しているものの、人口を維持できる人口置換水準2.08には届いていません。
つまり、このままだと日本の人口は減り続ける一方だということです。
特に20代の出生率は低く、その原因の一つとして経済的な理由が挙げられます。
そこで、自治体は出産祝い金を支給することによって費用面でのハードルを低くしています。
また、出産祝い金制度のある自治体では、その後も子育てに関する助成が手厚いことが多いのも特徴です。
人口流出が止まらず高齢化の進んでいる地方では、何とかして子育て世帯を呼び込み、住民を獲得することが課題でもあります。
出産祝い金をもらえる自治体の例
福島県矢祭町(すこやか赤ちゃん誕生祝金)
第2子までは10万円ずつ、第3子に50万円、第4子に100万円、第5子以降は150万円。ただし、出産前1年間の居住と出産後3ヶ月間矢祭町での養育が条件。
兵庫県南あわじ市
第2子までは3万円ずつ、第3子以降は10万円。ただし、保護者と赤ちゃんの住所が南あわじ市であることが条件。
東京都港区
出産育児一時金等で賄いきれなかった出産費用を、60万円を限度として支給。ただし、申請時点で1年以上居住していること、出生日から赤ちゃんの住所が港区にあること、父・母の加入している健康保険が日本の公的なものであることが条件。
東京都千代田区(誕生準備手当)
1妊娠につき4万5千円。妊娠20週以降からもらえます。多児の場合も同額。
この他にも、多数の自治体で出産祝い金がもらえます。しかし、一定の条件を満たさないともらえない場合や、制度に変更がある場合があります。また、各自治体によって申請期限や必要書類も異なるので、一度自治体に確認することをおすすめします。
出産祝い金をはじめ、子育て支援は充実していく傾向にあります。今後、さらなる制度への期待もできます。自分や家族にとって役に立つ情報を見逃さないように、常に情報収集をしていきましょう。
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